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Philippe Hujoel, MSD, PhD, MS ベルギー出身、米国ワシントン大学歯学部および公衆衛生学部の準教授 ワシントン大学歯周病学専攻科で歯科学修士(MSD)および同大学疫学の博士号(PhD)を、さらに米国ミシガン大学で生物統計学修士(MS)の学位を取得し、臨床疫学研究を主な研究対象としている。また、週に1回、プライベートに歯周疾患の診療に携わっている。 明確な患者利益の追求における臨床疫学の役割 臨床判断は、何を目的に下すのだろうか? それは「それとわかる明確な(tangible)」患者利益を得ることを目標にしている。Tangibleという言葉は、介入の最終的結果が患者が知覚できる結果でなければならないということを意味している。歯科における臨床的に実際上意味のある結果とは、歯を保存するとともに審美性を改善することにより生活の質の向上を図り、痛みを軽減し、もしくは咀嚼機能を改善することである。しかし歯科においては、臨床家が明確な患者利益が得られる決定を行うことに関してそれを支援するような臨床的研究は殆ど皆無といってよい・・・。
Myron Allukian, DDS, MPH 米国マサチューセッツ州ボストン市保健医療管理局Boston Public Health Commissionの歯科保健の責任者 Dr. アルキアンはタフツ大学で心理学(BS)、ペンシルバニア大学で歯学博士(DDS)、ハーバード大学公衆衛生学部で修士(MPH)の学位を取得した。国際的に認められた公衆衛生の専門家として、「フッ素化および1990年歯科保健予防目標に関する」作業グループの責任者、「米国保健目標:ヘルシー・ピープル2000および2010」の歯科保健評議員会(Dental Advisory Committees)委員長を務めた。また、米国公衆衛生学会(American Public Health Association; APHA)元会長で、120年の歴史を持つAPHA会長に就任した2人目の歯科医師である。 米国における口腔保健サービスと予防:現在と将来 米国は国としての医療プログラムのない唯一の先進国であり、医療は高価で断片的である。米国における歯科の総支出は1998年約530憶ドル、全保健総支出の4.6%(日本では8.7%)であった。米国の歯科医の約92%が個人開業医で人口10万人に対する割合は53.1人、ちなみに日本は66.3人である。ここでは、ほとんどの歯科医が予防を基本としている。歯科衛生士の数は約10万人。衛生士の業務のほとんどが予防を基本としたものである。 個人開業歯科医の平均純収入は1990年から1996年にかけて41%伸びている。 この米国の口腔保健サービスと予防の現状は、ここに至るまでどのような経緯を経て、どこに向かおうとしているのか・・・。 |